皆さま、
こんにちは。
かりおです。
旅から戻り、
ようやくいつもの日常生活が始まりました。
見慣れた景色。
いつもの場所。
いつもの暮らし。
いやぁ〜、
やっぱり慣れ親しんだ日常というのは落ち着くものですねぇ。
……と思っていたのですが。
どうも様子がおかしい。
景色は何ひとつ変わっていないのに、
私の周りだけが猛烈な勢いで動いているではありませんか。
日常のスピードに私だけが追いついていないっ!
いやいやいや。
ちょっと待ってくださいませ。
私が旅から戻ってきたのは、
本当に出発したときと同じ世界なのでしょうか?
もしかして。
知らない間にタイムスリップして、
未来の世界へ来てしまったとか⁉
なぜって?
景色は何ひとつ変わっていないのに、
周りの時間だけが猛烈な勢いで進んでいるのです。
私だけ体感スピードが違うんですけどぉぉぉ〜〜〜‼
こちらはまだ旅の余韻を味わっているというのに、
世間は絶賛フル稼働中。
まるで竜宮城から帰ってきた浦島太郎。
……いや。
玉手箱を開ける前から、
すでに数十年分の時間が経過しているような気分でございます。
■ 日常さん、少しは待ってくださいませ!
旅から戻ったばかりの私は、
まだ少し非日常の時間を引きずっておりました。
あの景色は素敵だったなぁ。
あんなこともあったなぁ。
そんな思い出を振り返りながら、
ゆっくり日常へ戻ろうと思っていたのです。
……しかしですよ?
現実は待ってくれません。
今日の予定。
来週の準備。
そして11月に控えている大きな仕事。
ひとつ思い出すたびに、
次の予定がひょっこり顔を出してきます。
あれもやらなきゃ。
これも確認しなきゃ。
そういえば、
あの準備もまだだったような……。
脳内緊急会議、まさかの全員同時発言っ!
ちょっと皆さん。
発言するときは挙手をお願いできますでしょうか。
議長の私が、
まったく話についていけておりませんよ。
しかも困ったことに、
頭では急がなければと思っているのに、
身体の方はまだ旅の時間を引きずっているようなのです。
時計を見ると、
思ったより時間が進んでいる。
予定を考えると、
何だか肩に力が入る。
何かを始めようとしても、
次に何をするんだったか一瞬止まってしまう。
……ん?
日常さんが速いのではなく、
私の中の時計がまだ旅先のままなのかもしれません。
もっとも。
予定を入れたのも、
仕事を引き受けたのも、
旅から戻ったら準備が必要だと分かっていたのも。
全部私でございます。
自分で用意した予定に、
自分で驚いているのですから。
いやはや。
なんとも忙しい一人芝居ですねぇ。
■ 頭の中から、一歩外へ
そこで取り出したのが、
旅に出る前に書いておいたメモ。
今日やること。
来週までに確認すること。
11月の仕事の準備。
ひとつずつ眺めていると、
絡まっていた予定が少しずつ整理されていきます。
いやぁ〜、
過去の私もなかなか気が利くではありませんか。
書いた私が優秀で、読んでいる私がポンコツという謎現象。
同一人物なのに、
この連携の悪さは何なのでしょう。
でも、
メモを見て気づきました。
全部を今すぐ片づける必要はないのですね。
まずはできることから動けばいい。
そこで、
11月の仕事に向けた下見へ出かけることにしました。
準備に使う布地も、
実際に見ておきたい。
ネットで買うのに不安になることが、
色も厚みも手触りも自分で体験しなければわからないこと。
画面の中でいくら考えても、
布地に触れることはできませんものね。
頭の中で100回出発するより、実際に1回出かけてみようっ!
ということで、
都会へ向かったのでございます。
いざ動き始めると、
あれほど頭の中を占領していた予定が、
少しずつ具体的な行動に変わっていきました。
どこにあるのだろうか。
何を確かめようか。
どれに合わせるのだったか。
考えるだけだったときとは、
何だか気分まで違います。
身体を動かすと、
頭も少しずつ日常へ戻ってくるようです。
……と。
なかなかよい感じに復帰が進んでいた私。
お腹も空いてきたので、
コンビニのイートインで昼食を取ることにしました。
選んだのは親子丼。
温かいご飯を食べて、
ひと息つこうと思ったのです。
ところが。
電子レンジの前で、
思わぬ問題が発生。
いやいや。
電子レンジぐらい使えますとも。
……使えるはずです。
しかし。
現代社会への復帰試験、まさかの試験官は電子レンジっ⁉
このあと私の親子丼に、
とんでもない悲劇が訪れることになるのです。
果たしてかりおは、
無事にお昼ごはんを食べられるのでしょうか。
続きは第39話で。
お楽しみにっ!



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