― 東京都メダルテストで見た、60歳から70歳までの3人の挑戦 ―
今日は、大人の社交ダンス検定試験「東京都メダルテスト」が行われました。
私が担当したのは、60歳から70歳までの3名です。
この日のために、それぞれが練習を重ねてきました。
ステップを覚え、音楽に合わせ、姿勢や足の使い方を整える。何度も同じ動きを繰り返しながら、少しずつ身体に覚え込ませていきます。
練習では、きちんと踊れるようになっていました。
しかし、本番では何が起こるか分かりません。
本番で起きた、三つの出来事
一人は、これまで完璧にできていたはずなのに、本番で頭が真っ白になり、ステップを忘れてしまいました。
一人は、緊張のために身体が思うように動かず、普段の力を発揮できないまま、大きな失敗をしてしまいました。
そして、もう一人は、リーダー側が間違えたため、練習してきたものとは違うステップになりました。
それでも、その場で相手の動きを感じ取り、とっさに上手くフォローして踊り続けました。
同じように練習を重ねてきても、本番で起きることは一人ひとり違います。
思うように踊れなかった人。
緊張にのみ込まれてしまった人。
予想外の出来事に、その場で対応できた人。
三者三様の東京都メダルテストでした。
失敗も、身体を通した学びになる
頭では分かっているのに、身体が動かない。
何度も練習したのに、本番になると頭が真っ白になる。
予定していたものと違う動きが起きても、瞬間的に相手に合わせる。
これらはすべて、実際にその場に立ち、身体を動かしたからこそ得られる経験です。
失敗したときには、悔しさが残ります。
けれども、その悔しさも含めて、自分の心と身体を知る大切な機会になります。
社交ダンスは、ステップを記憶するだけでは踊れません。
音楽を聴き、相手の動きを感じ、その場の状況に対応しながら、自分の身体を動かします。
考えること、感じること、動くこと。
そのすべてが一つになって、初めてダンスになります。
60歳を過ぎてから、一から努力する
60歳を過ぎてから、まったく新しいことを一から学ぶ。
目標に向かって何度も練習する。
時間を忘れるほど熱中する。
そして、自分の踊りをきちんと見てもらい、できていることと、まだできていないことを確認しながら上達していく。
大人になると、このような機会は、そう多くないのかもしれません。
仕事や家庭では、人を支えたり、責任を担ったりすることが多くなります。
しかし、メダルテストに向けて練習している時間は、誰かのための役割から少し離れ、「自分自身が学ぶ人」になります。
先生から教わり、何度も間違え、少しずつできるようになる。
60歳を過ぎても、人は新しいことを覚え、努力し、上達できます。
今日の3名の姿は、それを見せてくれました。
上達とは、間違えなくなることだけではない
上達というと、正しいステップを間違えずに踊れることを考えがちです。
もちろん、それも大切です。
しかし、本当の上達は、それだけではありません。
緊張したとき、自分の心と身体に何が起きるのかを知ること。
失敗しても、もう一度やってみようと思えること。
予定外の動きが起きたとき、相手を感じて対応すること。
こうした力も、練習と経験を重ねる中で育っていきます。
今回、リーダー側の間違いにとっさに対応できた人の動きは、単にステップを暗記しているだけではできません。
相手の動きを感じ取り、瞬間的に自分の身体を合わせる力が育っていたからこそ、できたことです。
人は、身体と環境から学ぶ
私たちは、頭だけで学んでいるのではありません。
身体を動かし、人と関わり、その場で起きる出来事を経験しながら学びます。
社交ダンスには、音楽があります。
踊る場所があります。
教える人がいます。
一緒に踊る相手がいます。
同じ目標を持つ仲間がいます。
そのような環境の中で、人の心と身体は少しずつ変わっていきます。
これは、健社ダンラボが大切にしている考え方の一つです。
「人は、身体活動と人との関わりを通して、いくつになっても学び、成長できる」
今日の東京都メダルテストは、そのことをあらためて感じさせてくれました。
最初は、誰も踊れません
今日、メダルテストに挑戦した3名にも、社交ダンスを始めた日がありました。
最初からステップを知っていたわけではありません。
右足か左足か分からなくなったり、音楽に合わせられなかったり、相手と動くことに戸惑ったりしながら、一つずつ覚えてきました。
だから、「ダンスをしたことがない」「運動が得意ではない」という人も、心配する必要はありません。
最初に必要なのは、上手に踊ることではありません。
「少し身体を動かしてみよう」
その気持ちが、最初の一歩になります。
身体を育て、心を育て、人生を育てる
今日のメダルテストでは、思いどおりに踊れた人ばかりではありませんでした。
それでも、今日まで練習してきた時間が消えるわけではありません。
できなかったことが、少しずつできるようになったこと。
目標に向かって努力したこと。
緊張や失敗を経験し、それでも試験の場に立ったこと。
予想外の出来事にも、相手を感じて対応できたこと。
そのすべてが、一人ひとりの中に残ります。
健社ダンラボが目指しているのも、単にダンスのステップを覚えることではありません。
身体を動かし、人と関わり、自分の変化を知ることを通して、これからの人生をよりよく生きる力を育てることです。
「身体を育て、心を育て、人生を育てる」
いくつになっても、人は学び、成長できます。
今度は、あなたが始めてみませんか
今日、東京都メダルテストに挑戦した3名にも、社交ダンスを初めて経験した日がありました。
健社ダンラボでは、社交ダンス未経験の50歳~64歳女性を対象に、12週間の初心者向け社交ダンスプログラムを実施します。
「何か新しいことを始めたい」
「最近、身体を動かしていない」
「自分の心や身体の変化を知りたい」
そのような方の最初の一歩をお待ちしています。

▲日程・測定内容・参加方法など、詳しい募集案内はこちら
「50歳~64歳女性対象|健社ダンラボ第1期 参加者募集」


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