踊ることは、心と身体にどのような変化をもたらすのでしょうか。
健社ダンプロの活動の背景には、社交ダンスと健康の関係を探究してきた研究があります。ここでは、継続的なレッスンへの参加と、1回のイベントへの参加について調べた2つの研究を紹介します。
週1回、10週間の社交ダンスで気分に変化
社交ダンス未経験で、日頃の運動が少ない中年成人30名を対象に、週1回60分、10週間の社交ダンスに参加するグループと、参加しないグループを比較しました。
気分や日常の身体活動を質問紙で調べるとともに、体力、酸化ストレス、抗酸化力、自律神経機能などを参加前後に測定しました。
その結果、ダンスに参加したグループでは、参加しなかったグループと比べて、総合的な気分状態の改善が認められました。また、ダンス参加者の気分の改善は、自律神経活動や高強度の身体活動を行う日数の増加と関連していました。
社交ダンスを継続することが、気分や運動習慣を支える可能性を示した研究です。
掲載論文
10-Week Ballroom Dance Program Improves Mood and Influences Health-Related Elements in Healthy Middle-Aged Adults
著者:Kaori Hiraharaほか
掲載誌:Journal of Dance Medicine & Science, 29(4), 179–189(2025)
オンライン公開:2024年12月6日
社交ダンスイベントへの参加と、前向きな感情の変化
社交ダンスイベントの参加者を対象に、イベント前後のポジティブ感情とネガティブ感情を、質問紙で調べました。
その結果、イベント参加後にはポジティブ感情が有意に高まりました。一方、参加者全体のネガティブ感情には、有意な変化は認められませんでした。
1回の社交ダンスイベントへの参加でも、前向きな感情が高まる可能性が示唆されました。
掲載論文
社交ダンスイベント参加がポジティブ・ネガティブ感情に与える影響
著者:平原かおり・深尾宏祐
掲載誌:ダンス医科学研究、第7巻、67–78頁
研究から、日々の実践へ
これらの研究は、社交ダンスと心身の健康との関係を考える手がかりです。研究で認められた変化が、すべての参加者に同じように生じるとは限りません。
健社ダンラボでは、実際のレッスンと健康度測定を通して、一人ひとりの変化を確かめながら、社交ダンスの可能性を探究しています。
